明治神宮には、年間800万人もの人々が参拝します。その内、お正月の三ケ日で300万人もの方がいらっしゃいます。明治神宮には、本殿を取り囲んで、御苑、清正井、南池、北池など、都心にありながら、豊かな自然を楽しめる杜が広がっています。お正月だけではなく、もっともっと普段の明治神宮を知っていただければと思います。
明治神宮は設計そのものが、自然を感じながら参拝していただけるようになっています。森をくぐって、橋を渡り、自然の暗さを感じ、やがて陽光の差し込む本殿へ。そして、お詣りをすませた後は、北池周辺の広々とした原っぱでゆっくりとくつろぐ・・・。
明治神宮では、警備の人々を多く配置し、参拝する方々の安全を見守っています。普通の公園よりも、親子連れの方も安心していただけるのではないでしょうか。
神宮の御苑は、明治天皇が昭憲皇太后のために植えさせられた、菖蒲田の花菖蒲で有名です。大切に守り育てられ、例年6月には見事な花を咲かせます。江戸時代初期以来、加藤家、井伊家の下屋敷の庭園だったものが、明治時代に宮内省の所轄となり、代々木御苑と称されて、明治天皇、昭憲皇太后にはたいへんゆかりの深い名苑です。
この御苑には、ゆるやかなアップダウンがあります。というのも、明治天皇が昭憲皇太后のお体を案じられ、御苑を歩かれることでほどよい運動になるようにと設計されたからです。新緑と紅葉の季節の美しさはひときわです。参拝かたがた、ぜひ散策なさってみて下さい(拝観料が必要です)。
また、御苑の中には都会では珍しい湧水の井戸、清正井(きよまさのいど)があります。都の調査では水温は四季を通じて15度前後と一定しており、毎分161リットル程度の湧水量があるといわれています。
明治神宮の開門と閉門は、日の出と日没。月毎に変わります。これも、自然と共に生きてきた日本人の心根に沿ったものといえましょう。